アフリカ地域 ザンビアプロジェクト


アフリカ大陸東南部に位置する。平均海抜1000~1300mの高地。面積は日本の約2倍、人口は約1千人。イギリスの植民地を経て、1964年に独立した。ザンビアの主食はトウモロコシ(メイズ)。平均寿命:37.35歳(女性37.66歳、男性37.05歳(2002年))3人に1人がエイズ感染者であると言われ、多くの人々がエイズが原因で死亡している。1920年代半ばに銅の大鉱脈が発見されて以来、銅鉱山が経済の中心となり、都市化が進んだ。しかし1970年代半ばに起きた銅の国際価格の下落をきっかけに、以後長期の経済停滞に苦しんできた。銅依存の経済から脱却するために経済の多角化が課題であり、農業にも大きな期待がかけられてきたが、農業生産の実績は芳しくない。


支援の経緯・内容

2004年、国連開発計画(UNDP)主催により広島で行われた国際会議パン・アジア・ユース・リーダシップ・サミットにバーバラ・ハチプカさんがザンビア代表として参加しました。彼女はShumeiが企画するこの会議のオプションツアーにて秀明自然農法に出会い、貧困に苦しむ地元の農業組合を立て直すにはこの農法しかないと帰国後、電子メールにてShumeiに支援を求めました。その後、Shumeiのスタッフの現地視察、現地の気候に適した災害に強い在来種のメイズを秀明自然農法で栽培することを決め、ここに1000軒の農家が自然農法を始めることになりました。2005年に日本から自然農法の指導者を派遣し、秀明自然農法の理念、技術を教えていきました。組合に参加している1000軒の中から、影響力のある農家20軒をデモンストレーション圃場に選び、現地主体の活動を目指しました。その年は天候に恵まれ豊作となり、また、プロジェクト最初の収穫を祝い、7月18日~20日、第1回自然農法ショーが行われました。Shumeiとして、伝統的な農業を支援していくなかで、失われたこの国の文化を復興したいという思いから、ショーは農作物の展示・販売だけでなく、伝統的な踊りやスポーツなども行われました。ショーには1日に3000~5000人が訪れました。


2008年、ザンビアは記録的な大水害、大規模な干ばつと自然農法で栽培された作物も被害を受けましたが、組合で協力し合いこの困難を乗り越えました。同年6月、このプロジェクトは国連のベストプラクティスに取り上げられました。

2011年より、ムババラだけでなく近隣の地域にも自然農法活動が拡大、2015年、10周年を記念した自然農法ショーが行われました。